楽天ブログ日記 「或るジュエリーメーカーの退屈な日常」

＜聖櫃　せいひつ＞

聖櫃（Ark of the Covenant) 出エジプト記　20章

モーセはふもとに皆を残し、ひとりシナイ山に登りました。
そこで神から十戒を刻んだ二枚の石盤を授かりました。
山を降りると、長い流浪の生活に疲れた人々は
酒を飲み、金の牛の像を囲んで、異教の儀式に
興じていたのです。

ブチッ　モーセキレました！
あんなに恐い思いをして、神様から石盤をもらって
やっと持って帰ったのに！

あ”ーも〜ヤ
真面目な人ほど切れると何をするかわかりません。
なんと神様からもらった石盤を、岩に叩き付けて割ってしまったのです。

ハッと我にかえるモーセ
大変な事をした、神様に殺されるかも・・
重い足取りで頂上に引き返し、神に告白しました。

神　『エエ！あれ割っちゃったの！　今さっきじゃね〜か
しょーがねぇな、あのね　その短気は直した方がイイよモ−ちゃん
もう一回作ってやるから、今度は短気を起こさずに
みんなをちゃんと導くんだぞ』

ババーン（石にイナズマで文字を刻む音）

神　『ホレ　今度割ったら殺すかんな』

こうしてモーセは皆を説得し、約束の地を目指し旅を続けました。

いつもは恐いばっかりの神さんが、妙に人間的で優しくて
旧約で一番好きなエピソードです。

聖櫃は「契約の箱」とも言うように、この二枚の石盤を納めた木の箱です。

モーセが神様の言う通り作りました。
アカシアの木で作られ、縦2.5アンマ（112cm）高さと横巾が1.5アンマ（68cm）
内と外に金環があり、金の板を貼り二体の天使ケルビムの装飾が付いた
蓋が付いていました。

シナイ半島を彷徨ったあとは、エルサレムの神殿に安置されていましたが
新バビロニアのネブカドネザル王によって神殿が破壊された時には既に無く
石盤と共に行方が解りません。

一説には、ソロモン王の子を宿したシェバの女王が
自らの王国に持ち帰った とも言われています。
シェバ王国がエチオピアに在ったとする人達は
現在でもそれを祀っています。

ヨハネ黙示録に「アルマゲドンの時、聖櫃は再び現れる」
と記されている為、超自然的な力があると信じられています。

５年に一回くらい必ず「聖櫃が発見された！」
という本が出る、聖杯と並ぶ人気アイテムです。

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