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  SARUVOのブログ 「或るジュエリーメーカーの退屈な日常」    SARUVO掲載メディア一覧
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29.Jan.2012
＜万年筆2＞
KELLSひもタイプリリース！！新作 Byzanz 原形完成！！新作
IISUS RINGS リリース!!新作
MARTA RINGS リリース！◇
「万年筆1」で御紹介した9本の他のもう１本
一番愛用している10本目の万年筆です。
＜国産の6分軸 インキ止め万年筆＞
長さ15.6cm 筆記時19.6cm
6分軸というのは、太さが1.8cmという日本の規格です、149よりさらに太い。
長さ15.6cm 筆記時19.6cm
世界中の万年筆オタクの垂涎の的 ONOTOのブルドックと同じ太さだが遥かに長い。
（インキ止めについてはいつか御説明します）
波模様のギョシュエが彫られた胴軸にMADE IN UMESAWA HOKUSEI
と刻印がありますが、数少ない関係資料を調べてもどんな会社か分かりませんでした。
銀座に営業に行った時、ちょっと時間が空いちゃったので
ひさびさに「ユーロボックス」に寄ってみました。
お金は無いので別に何を探すでもなくウインドウを眺めていると
ガラスケースの端っこに、このコがほこりをかぶって佇んでいました。
私の大好きなシリンダー型の大型エボナイト万年筆です。
さっそく留守番のオニーチャンに出してもらうと
まずキャップのリングが無くなっているのでブカブカ
インキ止めのコルクが無いのはともかく、ニブ（ペン先）が無い！
フィード（ペン芯）は残っていますが何と両ベロ式。
両ベロ式というのは鳥のくちばしのようにニブを挟むタイプの
もっとも原始的なペン芯です、upper and underfeed と言います。
こんな状態でした
その時はそのまま帰りましたが「あれを治したい」という思いがふつふつと湧いて来て
ずいぶん経ってから「ユーロボックス」のオーナーの藤井さんに問い合わせてみると
「現状渡しなら￥9000でいいよ」と言うので買ってしまいました。
万年筆なんて時計やバイクに比べれば簡単な構造ですから
何とかなるもんです。
まず、キャップリングを銀で巻いて石枠を付けブルースピネルを留めました。
こういうクリップの無いペンは大好きですが、転がるのが欠点。
転がり止めです。
そして後日、再びお店に伺って藤井さんにインキ止めのコルクの
交換方法を教えてもらい、ボディのリペアは完了。
さあ、最大の課題、ニブをどうするかです。
オリジナルの両ベロは原始的すぎて、この巨大な容量のインクを
保持できないのは明らか。
サイズ的にはモンブランの146がピッタリなのですが
日本の手作り万年筆には似合わない。
そこで、今や伝説化している昭和の名工「兜木銀次郎」のニブと
「酒井栄助」のペン芯を移植。
完成しました。
